ロビタ3号の研究日誌 【戦場のピアニスト】

<cinema>

…今年はなかなか好きな作品に当たらない。もうそろそろ外すわけにはいかない。
スカパーでやるのを観るという受動的なものではなく、能動的に自分で観るものを決めることにしよう。
とういわけで、TSUTAYAで2つ借りてきました。その1つ目。今年6つ目の研究作品。
  
・ 【戦場のピアニスト】 '02ポーランド/仏、ロマン・ポランスキー監督。

「1940年、ナチス・ドイツがポーランドへ侵攻した翌年、ユダヤ系ポーランド人で、ピアニストとして活躍していたウワディク・シュピルマンは家族と共にゲットーへ移住する。ゲットー内のカフェでピアニストそしてわずかな生活費を稼ぐも42年にはシュピルマン一家を含む大勢のユダヤ人が収容所へ送られた。だが運命の悪戯か、ウワディク一人が収容所へ連れられる人々の列から外れ、収容所送りを逃れることができた。しかし彼にも、生きても捕まっても地獄の日々が始まる…」。以上、TSUTAYAさんのあらすじからでした。


「おすぎですっ!」っつーわけで、彼(彼女?)もお勧めでしたが、実在したピアニストの話だということが最後に分かって(知りませんでした)びっくりで、監督自身もポーランド人でありゲットーから脱出したというのに更にびっくり!
とにかく前半はとにかく怒りで頭がくらくらします。意図されたものだと思っていても、こういう理不尽な事態にはコブシを固くしてしまいますね。しかも実話だっていう…。
ただ思ったほどあからさまに「泣く」ように作られてはいないので、そっちを期待してる人はすかされるかもしれません。監督も自分の言いたいことを前面に出すことよりも、ありのままを見せることに腐心しているようです。

この映画を観ている時に思ったことは、「それにしてもこの理不尽さは一体なんなんだ!?」ということ。
自分は宗教に熱心でない国の中でもとりわけ熱心でないので、なぜにそこまでユダヤ人の人が差別されるのかまるでわからない…し、どうしたら人はそこまで傲慢になれるのでしょうね。

「おまえの国だって、昔さんざんやったろうが!」。ごもっとも。だけど、ボクはドイツがあんなことしたからってドイツ人全員が悪いと思っているわけではないです。ただ確実に一部の人間は報いを受けるべきだ、と思ってますが。
それは日本でも同じで、当然報いを受けるべき人間というのは存在したと思います。ただそれによって、そうでない人間までが非難されるのは正しくないと思っています。
実際に酷い仕打ちを受けた人は、それでも「日本人は皆とんでもねー人種だ!」って思うのも無理はないと思うんです。思うんですが、当事者以外の関係のない人間が、それこそまるで関係のないサッカー選手に対して同じようなことを言ったり、サポーターに暴力を振るったことに対しては理解してあげることが出来ない。してあげたくない、少なくともボクは。

シツレイしました。話が逸れました。
とにかくこの映画にしろ以前読んだ古処誠二さんの『ルール』にしろ、この平和な時に、この平和な場所で生きているってことは、奇跡的なことなんじゃないかなぁ、と。
これは、感激しなくてもいいけど、感謝に値することかもしれない。"神"にじゃなくても、何にでもいいんだけど。
そういう自分自身、こういう何かがないとそんなこと1秒だって思えたりはしないんですけどね。

ゲットー脱出後、外で手引きしてくれた人と、主人公とのやりとり。
   「壁のこちら側はいいだろう?」
   「でもまだ内側にいるみたいだ」
解放されたあともずっとこんな風に思いつづけていたのかなぁ。


こんな長々と書いたわりには、作品自体の評価がそんなにめちゃくちゃ高いわけではないんですが。
でも、好きです。うん、今年初めて好きだといえる作品に出会いました。

当ラボの研究結果は、ロビタ3号のラボの<cinema>の方にUPしておきます。
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by robita00 | 2004-08-29 01:22 | ┗ cinema - '04 | Comments(0)