【本日の研究】 『告白』 湊 かなえ 著  etc

<novel - '08>


【ロビタ2号ラボ】は今年はベストとも言える作品を読んだので満足していたのですが、残り1ヶ月というところで各雑誌で今年のランキングも発表されたし、自分好みの作品を最後に1つ読んで終了と考えました。

候補は3作。
デビューして4年、毎年2作ずつ発表した計8作中5作を『このミステリーがすごい!』でランクインさせている道尾秀介"カラスの親指"、"ラットマン"、デビュー作にして『このミス』で4位、『週刊文春ミステリーベスト10』では見事1位を獲得した湊かなえのその作品"告白"

道尾秀介は伊坂に続くボクのお気に入りになるんではないかと期待しており、そういう意味では今年読まなければならないってカンジでもないか、と。
どうせ今年読むのなら、今年っぽい作品を、っていうことで"告白"にしました。

 
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・ 『告白』


     湊 かなえ








三学期終業式当日の中学校一年生のホームルームから物語は始まる。担任の女性教師が、ある事情から婚約者と別れ未婚の母となった自分の過去や、教師と生徒間の信頼関係についてなど、一見脈略のない話を始め、遠からず教師を辞めることを告げる。
退職の理由は「あのこと」なのかという生徒の問いに彼女は頷く。数ヶ月前、学校のプールで彼女の幼い娘が命を落としていたのだ。だが話はそれだけで終わらなかった。娘の死は事故死ではなく殺人だった、そして二人の犯人がこのクラスにいるという告発に続き、二人の処罰を法の手に委ねる代わりに、犯した罪の重さを噛みしめながら生きざるを得ない「復讐」をすでに行使した、という爆弾発言が続くのだった。

なかなかいいあらすじが見つからず、『このミス』の西上心太さんの解説から抜粋しました。

この作品は6章から成り立っていて、それぞれ「教師」「級友」「犯人の家族」「犯人」らの"告白"によって進められていきます。

ちなみに1章目は小説推理新人賞の短編賞受賞作品であり、もともとここで完結していたところに「その後」の部分を加筆した形となっているようです。
そしてまた「その後」の部分の展開がいいんですよね~。元々そういう構想だったのかな?

「殺人を犯した人は殺されても仕方が無い」という理論、「殺人がダメであれば死刑という制度自体それに矛盾する」という理論、どちらが正しいかは本当に難しい問題だと思うんですが、それにどういう想いでいるか、によってこの作品の捉え方は変わってしまうのかな?と思います。
ちなみにボクは基本的に前者の考え方で、「殺されてしまった人はその時点で未来がなくなるのに、殺した人の未来を考えるのはおかしい」と思っています。<死刑>という制度がその人の更生の機会を奪うことになるということを踏まえても、です。

ただ、「冤罪」ということは当然あり得るので、そのために裁判は必要だと思っています。が、たとえ犯人が少年だったとしても、そこに確固たる意図があり、それが悪意に満ちたものであれば未成年でも死刑は有りなのだろう、という考えでいます。
例えば乙一の『ZOO』の"冷たい森の白い家"のように、環境的にそうならざるを得ない場合など、そういった際に裁判で情状酌量を鑑みればいいんだと思うんですが、どうでしょう?

って、かなり話が逸れました。
最初にこの作品のあらすじをみた時、以前読んだ黒武洋著の"そして粛清の扉を"を思い出してしまいました。あれも好きな作品だったなぁ。

結末としては、好き嫌い分かれるところでしょう。ボクは断然好きでした。


ウチでの評価は、★★★。好評価でした。



で、最後に、今年【ロビタ2号ラボ】で研究したものの発表に至らなかった作品の結果だけを。

”王者のゲーム” ネルソン・デミル 評価なし
うーん、ちょっとボクにはコなかった・・・

”魔術師” ジェフリー・ディーヴァー ★★☆
こんな小枠で扱うべき評価でもなかったけど、あまりにも期待大で入ったもので・・・。ディーヴァーは大好きなのでハードルが高いんだよなー。

”魔弾” スティーヴン・ハンター ★★
大好きなハンターの処女作。ちょっと物足りないけど、この作品があったから『極大射程』があったのだと思うと感慨もあり。

”復讐はお好き?” カール・ハイアセン ★★
当ラボではハイアセン作品お初。悪くは無かった・・・気がする。結構前過ぎて忘れてしまった。去年読んだと思ってたくらい。

”ぼくは勉強ができない” 山田 詠美 評価なし
これはミクシィで調査した結果選んだ作品だったのですが・・・残念。著者の作品を読んだのは2作目で、前のは好きだった気がするけどなー。

”症例A” 多島 斗志之 評価なし
「これ!」っていうほどの言いたい事がボクには伝わらなかった。

”名もなき毒” 宮部 みゆき 評価なし
可もなく不可もなく、っていうのが先に読んだ助手の意見だったんでずっとほっておいたんですが、読んでみたらやっぱり同じ印象でしたw



こうしてみると、今年もそこそこ読んだんだなぁ。
全体的に今年はこのラボ的にはいい1年でした。いい作品に出会えたしね!

もしかして、このあとブックオフで『カラスの親指』か『ラットマン』をみつけたら今年中に読むけど、一応今年のロビタ2号ラボはこれにて終了!


今回の研究結果は、ロビタ2号のラボの<novel - '08>の方にUPしておきます。

それじゃあ、見に来てくれた方どうもありがとう!おやすみなさい!

o ̄_ ̄o)人 なますて~
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by robita00 | 2008-12-22 21:51 | ┗ novel - '08 | Comments(0)