【本日の研究】 『夕凪の街 桜の国』 こうの史代

<comic - '08>

本日の研材、

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    ・ 『夕凪の街 桜の国』    こうの 史代




以前から<欲しいマンガ帖>にはノミネートされていたのになかなか研材に選ばれなかったのには、絵のタッチが苦手かな?っていうのがあって。

でも、読んでみたらホントにホントに素晴らしかったです。
終戦記念日も近いので今回はこの作品を。

原爆投下から10年。広島も町としての姿を取り戻し始めているが、街にも、人々にもまだ生々しい傷跡が残っている。家族の多くを原爆で亡くした女性、皆実(みなみ)は母と二人きりでバラック暮らしをしている。淡々とした日々の中、時折思い出される原爆の記憶が“生き残ってしまった”彼女を苦しめる。同僚との淡い恋から、新しい一歩を踏み出そうとした矢先に皆実は……。
 原爆投下から10年後を描いた『夕凪の街』、50年後の『桜の国(一)』、60年後の『桜の国(二)』と、時を経、人々が日常を取り戻そうとしてもなお、様々な形でよみがえる原爆のつめ跡を、戦後世代が描く意欲作。

『夕凪の街』は、たった30P足らずの短い作品ですが、読み終わった後のこの切ない気持ちはどう伝えればいいかなぁ。


作者のこうの史代さんは広島の出身ですが、「ヒロシマ」の話は避けてきたとの事でした。
ボクと2つしか違わないこうのさんは、当然ボクと同じく戦争体験があるわけもなく、被爆に関しては「遠い過去の悲劇」と捉えていたそうです。
ただ、東京に来て広島と長崎の人以外は本当に何も知らない事に気付き、これまで避けてきたこの事を伝えていこうとこの作品を描くことを決意したそうです。

作品の初めに

   広島のある日本のあるこの世界を
   愛するすべての人へ


とあります。
日本に生を受けた人、これから受ける人の全てに是非見て欲しいし、是非知っておいて欲しいと思う作品です。


今回の研究結果は、ロビタ4号のラボの<comic - '08>の方にUPしておきます。

                 *      *      *

それでわ、久しぶりに本日の締めの句を。


ぜんたいこの街の人は不自然だ

誰もあの事を言わない
いまだにわけがわからないのだ

わかっているのは「死ねばいい」と誰かに思われたということ
思われたのに生き延びているということ

そしていちばん怖いのは あれ以来
本当にそう思われても仕方のない人間に自分がなってしまったことに
自分で時々気付いてしまうことだ


( こうの史代 『夕凪の街』 )


それじゃあ、見に来てくれた方どうもありがとう!おやすみなさい!

o ̄_ ̄o)人 なますて~
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by robita00 | 2008-08-04 00:28 | ┗ comic - '08 | Comments(2)

Commented by ちゃや at 2008-08-06 11:53 x
この話、ひたひたと心にしみてくる感じがした。 どーん。じゃなくて。
ろびさんのこの記事を見てから昨日久々に読み返した。 そしたら、前に読んだ時よりももっともっと胸に迫ってきて読むのが辛かった。
でも、こうやって時々読み返したりするべきだな。って思ったよ。
Commented by robita00 at 2008-08-07 00:16
元々読みたかったんだけど、ちゃやさんが読んだっての見て「あ、やっぱりいいんだ」って思って手に取ったっていうのがデカイ。
ので、ちゃやさんに感謝せねば。とても好きな作品だったよ~。

そうそう、なんかひたひたと、ね。なんだか苦しくなるような切なさっていうか。いかんともし難いやりきれなさが心に残るよね~。

うん、ボクもまたいつか読み返すでしょう。その時はどんな風に感じるかなぁ・・・