【本日の研究】 『サイレント・ゲーム』

<novel>

本日の研材、
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『サイレント・ゲーム』   リチャード・ノース・パタースン



前回に引き続き、また<法廷モノ>ではありますが、『弁護士は奇策で~』とはまた一味違った作品です。

辣腕弁護士トニーのもとに、思いがけない仕事が持ち込まれた。依頼人は高校時代の親友で、いまは母校の教頭をしているサム。教え子の女生徒と関係を持ったあげく、殺害の容疑をかけられているのだ。トニーの脳裡によみがえったのは、彼自身が28年前に恋人を殺したとして無実の罪を着せられ、苦悩した悪夢のような日々―過去と現在の殺人事件が絡みあう圧巻の法廷サスペンス。

トニーとサム。そして、スーとアリスン。4人はいつも一緒にいた。
そして、トニーとサムはチームメイトであり、完璧なコンビだった。そして2人の目標は、ハイスクールでの最高の栄誉である<最優秀運動選手>の称号を手にすることだった。

そして、そんな栄光に向かって進んできたトニーに事件が降りかかる。ガールフレンドのアリスンが殺害されてしまったのだ。それもその容疑者として自分が上げられてしまう。

全てを失ってしまい、追われるようにして街を出たトニー。弁護士となり、過去の事件を忘れるために必死でその地位を築き上げてきた。
そして28年が過ぎ、優秀な弁護士となったトニーの元に、スーから連絡が入る。彼の夫となったサムが殺害の容疑をかけられているというのだ。そう、28年前の自分と同じように。


トニーとサムの間に横たわる、友情関係、ライバル関係、恋愛関係。
お互いの信頼や愛憎といった様々な感情が2人を微妙な関係にしていき、そしてまた惹きつけ合わせます。
そういった2人の心理描写や、相手検事ステラ・マーズとの攻防戦、更にはトニー自身未だ悩まされ続ける過去の悪夢とサムへの疑念。そんなこんながうまーく絡み合っていて、非常に魅力的な作品に仕上がってます。

『2004年度版 このミステリーがすごい』の海外編の第4位にランクされている当作品。
まぁ順位なんかどうでもいいんですが、解説を担当されている三橋暁氏の、「ここに年に一冊だけ面白いミステリーを読みたいという読者がいるとする。彼または彼女から、何を読んだらいいかと問われたら、わたしは躊躇なくリチャード・ノース・パタースンをお読みなさい、とすすめるだろう」と書かれている一文にはボクも同感しました。
あまり読者を選ぶというタイプのものではないですし、何よりミステリーとしてはもちろん小説としてきっちり読み応えがありましたから。

作者のものは他にも『罪の段階』、『子供の眼』も≪欲しい本リスト≫にリストアップされているので、引き続き研究していきたいと思います。


当ラボの研究結果は、ロビタ2号のラボの<novel - '06>の方にUPしておきます。
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by robita00 | 2006-10-19 22:46 | ┗ novel - '06 | Comments(0)