本日の研究 【コフィンダンサー】

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本日の研材、

・『コフィンダンサー』
    ジェフリー・ディーヴァー





第1作目の『ボーン・コレクター』に続き、四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムを主人公とするシリーズの第2作目。

ボーンコレクター事件から1年半、ライムの元を訪れたNY市警の刑事からある依頼を受ける。それは二日後に行われる武器密売裁判で、重要証人となる3人を消す為に雇われた、ある殺し屋の正体を突き止めること。その男は”コフィンダンサー(棺の前で踊る男)”と呼ばれる男だった。

元ニューヨーク市警科学捜査部長のライム。現場鑑識中の事故で首の骨を負って以来、四肢麻痺の体となった。
そのライムの代わりに彼の手足となるのがアメリア・サックス。今回も前回に引き続き、ライムの相棒を務めてます。今作ではライムの頭脳の手助けもするほどに成長。この師弟コンビがいいです。

対するは、フリーの殺し屋”コフィン・ダンサー”。
「リコールは受けつけない」その殺し屋のあだ名の由来は、殺し屋の姿を唯一目撃した人物の証言、「腕に棺(コフィン)の前で女と踊る死神の刺青がある」、だった。
実はライムとは因縁浅からぬものがあるんですよね。まぁその辺は読んでいただくとして。

大陪審での証言まで、残り時間は45時間。アメリカ一の腕利きと噂される殺し屋が3人の証人を消すのが先か、世界最高の犯罪学者リンカーン・ライムが彼を捕らえるのが先か。
これが本作のメインストーリー。

微細証拠物件が大好物のライム。”どんなに抜け目ない犯罪者でも手を加えたりわざと置いたりしようなどまでは考えず、どんなに手間を惜しまない犯罪者でも完全に始末することのできない証拠”、それが微細証拠物件。これをもとに推理していく、その過程がやはり面白いんですよねー。「そこから取るか!」。びっくりで納得の証拠採取。すげぇ。

今回、特に伏線の張り方が巧妙で、読み進めて行くほどに色々なピースが繋がって行きます。それに「これでもか、これでもか!」とばかりに盛り上がりがやってくる。それも1つ1つがかなりのもの。
でも、はっきりいってもうちょっと逆にその辺を抑えた方が、もっとピントが絞れて良かったような気もしましたけどねー。飛行機のシーンなんか、もうそれで1つ話が作れそうな。

天才的な頭脳と、実際に動く女性という構図。最初は「『羊たちの沈黙』の2番煎じだなぁ」なんて思っていたわけですが。実際に前作、そして今作を読んでみて、その出来映えにそんなセコい考えを改めさせられました。
魅力的な設定からの脱却を図り深いところまで掘り下げて行ったトマス・ハリスに対して、同じ設定を更に突き進めて行ったジェフリー・ディーヴァー。どちらも素晴らしいけど、ボクは後者を支持していきたいと思います。

余談ではありますが、気がつけば記念すべき<300件目>の記事でした。


当ラボの研究結果は、ロビタ2号のラボの<'05 - novel>の方にUPしておきます。
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by ROBITA00 | 2005-03-10 22:09 | ┗ novel - '05 | Comments(0)