本日の研究 【野ブタ。をプロデュース / 白岩 玄】

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本日の研材、

・『野ブタ。をプロデュース』
  白岩 玄







自他共に認める人気者の高校生のオレ。学校に行けば友達が何人もまとわりついてくるし、恋の相談にかこつけて言い寄ってくる女の子もいる。そして周りが勝手に彼女だとはやしたてているのは、校内でも人気のカワイイ子。

まったくもって簡単だ。オレは”着ぐるみ”を着て「人気者の高校生」とやらを演じている。そうすれば三年間寂しくもなく、程よい人気を得て安泰に過ごせるというわけだ。

そんな居心地よくも退屈な日々の中、自分のクラスに編入生がやってきた。みんなが固唾を飲んで注目する中、入ってきたのは「気持ち悪いほどおどおどしたデブ」だった。一斉にヒくクラスメイト。やがてお決まりのイジメも始まる。

そんな時。図らずもヤンキーのイジメから助けてやったオレは、そいつに「弟子にして下さい!」と頼み込まれる。弟子って…。でも、待てよ?もしも今現在完全無視のコイツをみんなが愛する人気者に出来れば、自分のこの人を騙して動かす力は本物だな!よし、オレが<プロデューサー>となってお前を見事人気者にしてやるぜ!



周りのみんなを、自分の着ぐるみショーのお客様と思っている修二。「どいつもこいつも俺が着ぐるみ被っておちゃらけてることを知らない」。

しかし、今の人気を失って孤独感にさいなまれるのはまっぴらゴメン。

「ストーブと同じだ。近過ぎたら熱いし、離れ過ぎたら寒い。丁度良いぬくいところ。そこにいたいと思うのはそんなに悪いことか?」

そんな、自分一人ならいくらでも他人をコントロール出来る修二が、”野ブタ”こと信太(しんた)という他人を使って、どう周りをコントロールしていくのか。

全体の流れはなかなか好きです。好きな展開。修二の台詞回しも軽妙で、テンポよく読み進めます。ちょっと出だしはやり過ぎの感もありますが。

もっと今の高校生って自分には理解不能な生物だと思ってましたが、これ読んで自分達の時代とさほど変わりは無いのだな、って思いました。
まぁ、これが平均的な高校生なのかは分かりませんが。


ボクは言葉を自在に操れる≪言葉使い≫の方が大好きで。≪言葉使い≫の才能が無いボクにとってはそれは憧れの称号であり、≪魔法使い≫に等しい存在。
自分の中での2大≪言葉使い≫は、一方が<白い言葉使い>のナカムラ君、一方が<黒い言葉使い>のリリー・フランキー氏。二人が目下No.1。

他にも、松本人志さん、椎名林檎さん、松本大洋さん、伊坂幸太郎さん、ピエール瀧さん、いしわたり淳治さん、もその流れにあるんですが、その系譜に新たな新人が加わった、というカンジがします。まぁまだ先人に比べればステージは下の方ですが。
最初の方は、「ちょっとウザイか?」って思うような”青さ”が出てる気もしましたが、≪言葉使い≫の有望な新人ではあると思います。今後が楽しみだなぁ。


当ラボの研究結果は、ロビタ2号のラボの<'05 - novel>の方にUPしておきます。
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by robita00 | 2005-02-09 22:06 | ┗ novel - '05 | Comments(2)

Commented by swayingdaisies at 2005-02-10 10:13
この作品、主演として荒川良々にやってもらいましょう。
次はどうなる?どうなるの?という緊張感は「愛なんていらねえよ、夏」を超えてほしいです。
Commented by robita00 at 2005-02-10 21:31
あ、どもども、こんちわ!TBまでしていただいてありがとうございますー。

ちょっとその方を知りませんで…。今ちょっと調べて顔見たら、あぁ、大人計画の!『エロスの果て』を観た時に出てました。あの人か、確かにあいそう。って「野ブタ」君の方ですよね?
修二は及川みっちーってカンジで。って、高校生役は無理か!?