本日の研究 【ハンニバル / トマス・ハリス】

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本日の研材。

『 ハンニバル / トマス・ハリス 』



言わずと知れた、”レクター三部作”の掉尾を飾る作品。

『羊たちの沈黙』から7年、で、実際には11年経ってるわけですが。
『羊~』の主人公、クラリス・スターリングも32歳に。FBIアカデミーを卒業、その後も優秀な成績を納めるもののそれが故に疎まれ、妬まれる。そしてある事件により窮地に立たされてしまう。

まぁでも今作では主人公は、クラリスではなく、レクター。そしてレクターに対するメイスン・ヴァージャーの復讐劇がメインの構図となってます。裏にはクラリスとクレンドラーとの対立というのもあるのですが。

メイスンはレクターの初期の犠牲者で、彼によって人工呼吸装置によって生き延びているような有り様に。彼はもう自分では動くことも出来ないものの、豊潤な財をもってレクターを狩りにかかります。まぁレクターも紛うことなく”悪”ですが、このメイスンも”悪”いヤツなのですよねー。<悪>対<悪>。

そして、<悪>の親分、レクターには今まで以上にスポットが当たっています。
彼の脳中にある<記憶の宮殿>についてや、美食家ぶり、そして過去についても紐解かれます。そしてそれにより、レクターが何故クラリスに固執するのかという問に対する答えもここで解き明かされることに。

どのシーンもきめ細かい描写がなされているんですが、最後の晩餐のシーンに至ってはちょっと震えがきますね。「…いいの、これ」。
これ、映画化されたんですよねぇ?ちょっと外すわけにはいかないであろうシーンですが、どうやって見せたんでしょうか。映画を見てないボクにはそこが一番気になります。

あと、ブタにあんなに強暴なのがいるとは…。

トマス・ハリスは1975年にAP通信の第一線の記者から作家に転身、以後『ブラック サンデー』、『レッド・ドラゴン』、『羊たちの沈黙』、そして本作『ハンニバル』と、30年間でたった4作しか書いていないという、”超”寡作作家です。中身が濃いとはいえ、それで食って行けるのがすごい。それほどどの作品も売れてるんですねー。

かのスティーヴン・キングも、「前作を凌ぎ、『エクソシスト』と並んで20世紀に屹立する傑作」と言っておるそうです。巨匠にそこまで言わしめるとは、すごい。

が。
ボクにはちょっとコなかったなぁ。うーん。どちらかと言えば『羊~』の方が好きですねー。構図が分かり易くて、かつ魅力的だった分。

残念ながらランクインにまでは至りませんでしたねー、当ラボでは。
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by robita00 | 2005-01-17 21:50 | ┗ novel - '05 | Comments(0)